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伊豆の戸田は深海料理のまち

10月26日の夜、伊豆半島の戸田で、ボイルしたタカアシガニをいただきました。

東伊豆の南に位置する下田(しもだ)には1年間住んだことがありますが、西伊豆の北にある戸田を訪ねたのは初めて。埼玉県の戸田(とだ)じゃなくて静岡県の戸田(へだ)です。

 
日本一深い駿河湾に面した漁港があるため、深海生物を料理してくれる店がたくさんある町でした(参照:戸田観光協会サイト「DEEP! HEDA」 )。町中には、こんなポスターも。 ↓

 

お食事と別に、漁網に入った深海生物の調査にもお邪魔して、可愛いメンダコや深海ザメや名称不明のナマコにもタッチ! 奇妙な形態の生き物たちに囲まれ、めくるめく深海ワールドを満喫してきました。

 

実は普段から白身魚など深海魚と認識しないまま食べている私たちですが、こうして生きている時の姿と対比しつつ珍しい海の幸をいただくのも、またオツなもの。
高圧で冷温で生息密度の低い、非常に過酷な深海で育ってきた魚介類を食す時は、いつも以上に心していただかなくては!と思いました。ぷりぷりのタカアシガニ、かなり美味しかったです。
※と言いつつ、本当はもっともっと大きくなる種でしょうし、やはり資源保護の状況は気になるところ。静岡県のホームページには「漁獲規制が行われています」とありますし、地元の研究者も論文を出しているようですが。ぜひしっかり守り続けていただきたいものです。駿河湾の深海生物は5-9月は禁漁とのこと。
私は今回、 NPO 法人シニア自然大学校 の「海の講座」の皆さんに合流させていただきました。お誘いくださった向井宏先生ご夫妻は、漁業も営む民宿清進丸さんの協力で、もう何十年も戸田で生物調査を続けてこられたそうです。慣れた手付きで次々と分類を進めていらっしゃいました。

私は、フサアンコウ(昔、ポスターを部屋に飾っていた)など憧れの深海魚の実物とのご対面もあり、興奮と手のネトネトで撮影もままならず。次の機会には両立をガンバリマス。

 

そうそう、内臓が脚に入っているという胴体不在のウミグモにもビックリでした。

ホント面白いです、深海生物。


 

 

 

以下はオマケ。足の話題だし、まさに蛇足です。

 
今回の楽しい調査の記念に、戸田漁業協同組合の海産物直売所で漁師さん用の靴下を購入しました(650円なり)。プロ仕様?ということで、いかにも温かそう。

履いてみたら、イマドキのもふもふとは違う、硬派なホカホカ具合でした。これで冬のデスクワークも頭寒足熱でバッチリ。

 

寒い時期の干潟調査で長靴の中に履くのにも良さそうです。

漁業のプロの足周りと言えば、私が長いこと愛用している「漁サン(漁師さんのサンダル)」も非常に使い心地がいいです。

 

一体成型だから、一般のビーチサンダルみたいに鼻緒が根本から引っこ抜けず安全です。硬過ぎないビニール素材だから、指が痛くなることもない。これは夏の海辺で愛用しています。
今回の戸田旅行で、思いがけず夏冬の海遊びの履物がそろいました♪