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南紀白浜さんぽ4(南方熊楠記念館)

紀伊と言えば南方熊楠。でも、なんと私は行くまでそれを

失念していました。あまりにクラゲやマグロやその後の京都

のことで頭がいっぱいで。

 

だから白浜水族館のすぐ後ろの番所山の上に熊楠記念館が

あると聞いた時は、ハートがトクン!と飛び上がるほど

嬉しかったです。

 

南方熊楠記念館はピカピカでさわやかな建築でした。

大人500円、無料ロッカーあり。

 

昭和40年オープンの旧館に隣接して2017年3月に新館が

できたばかりとのこと。

旧館の入口は閉鎖中で、ここ ↓ が新旧のつなぎ目です。 

 

あれは私が10代の頃、神社合祀反対運動で鎮守の森を

守ってくれた熊楠という偉人を知り、心惹かれました。

(記念館サイト「神社合祀反対運動とエコロジー」参照)

 

20代になって上野の科学博物館で粘菌の企画展があった頃、

ラッキーなことに職場で、年金じゃなくて粘菌にとても

詳しいおじいちゃん先生(失敬!)とお知り合いになって、

自分の4倍?も年を重ねた人生の大先輩のその先生と共に

科博デート&粘菌談義を楽しんだのでした。

 

それから何かのご縁で黄色いネバネバの粘菌ちゃんを

入手して、会社のデスクの後ろのロッカーで飼育を開始。

 

確かキイロタマホコリカビという細胞性粘菌でした。

オートミールを置くと脈打ちながら寄ってくるアメーバ。

 

育って飢えて条件がそろえば超ミニのキノコ形に大変身する

はずでしたが、それをリアルに観察した記憶はありません。

可愛さ余って餌を与え過ぎたのかも。

 

アメーバ期を変形体といい、キノコ期を子実体といい、

所属はアメーバでもキノコ類でもないという

なんとも不思議な生命体です(下図は子実体の無料画像)。

 

記念館には、顕微鏡をのぞけるコーナーがあり、

白っぽい別種の子実体を観察することができました。

 

あの有名な、天皇への御進行の時のキャラメル箱も

ありました。

 

熊楠の生活ぶりを紹介する写真入りパネルには、

エキセントリック・ライフスタイルとかいう

英語表現があって愉快。

 

エントランスにはオシャレなお土産コーナーもあり、

黒地に白で「南方マンダラ」が描かれたシュールな

Tシャツが買えました。Tシャツはラインが命なので、

男女別のデザインがあるのは嬉しい。

 

ちょうど春に上野の科学博物館で熊楠展を見たばかり

でしたが、こちら白浜のは、さすが地元の記念館。

より熊楠シンパ寄りの内容で楽しめました。

 

 

屋上に上がったら、そこは全体がぐにゃりと曲がった

ダリの描く時計のような形。

粘菌のアメーバの輪郭を表現していると聞いて納得!

鎖国時代に異国船の監視にあたった番所だけに、

お山のてっぺんは、惚れ惚れするような眺めです。

 

上空には旋回するトンビ。

久保田先生によると、番所山は元々は島で、

砂州が伸びて紀伊半島と陸続きになったのだとか。

 

昔は小島として、近年は京都大学の敷地として、

あまり踏み荒らされずに済んだ山や海は、

貴重な生態に満ちていて、自然の気配が濃密です。

屋上で見た、左の案内板によると、

上の写真の右上に見える島は、

昔は穴開きの、もっと大きな岩だった

そうです。

 

今は円月島が白浜の名所ですが、

きっと、かつては似た地形が

このあたりには複数あったのでしょう。

 

番所山の砂州の話といい、

地球は絶えず動いていることを実感。

 

※なんて書いた後に大阪の大地震があり

驚きました。被災された方々に心から

お見舞い申し上げます。

 

つづく